全日本柔道連盟は毎夏、開催されていた小学生の全国大会の廃止を決定した。

その理由について全柔連は—-「昨今の状況を鑑みるに、小学生の大会においても行き過ぎた勝利至上主義が散見されるところであります。心身の発達途上にあり、事理弁別の能力が十分でない小学生が勝利至上主義に陥ることは、好ましくないものと考えます」「本年2022年は、嘉納師範が『精力善用、自他共栄』を骨子とする講道館文化会の綱領を発表されてから丁度100年の節目の年に当たります。この際原点に立ち返るため、思い切って当該大会を廃止することにしたものであります」

柔道を単なる武闘術としか捉えられない皇帝もいれば、師弟関係を欲望の対象とはき違える金メダリストもいた。
上下関係=主従関係という、恥ずべき体育会気質、忌むべき体質が柔道に限らず未だに存在している事は確かである。

東京五輪・パラリンピックが終わった節目。
原点に立ち返り、吟味すべき事はたくさんある。