12月13日【HONDA 再び】アイルトン・セナが頂点に君臨していたあの頃。
サーキットは様々な匂いの饗宴だった。揮発するガソリン、零れたエンジンオイル、焦げたタイヤ、それらを打ち消すレースクイーンの挑発的な香水の香り。決勝は一瞬だった。1周目、シケインでセナと年間王者を争っていたアラン・プロストが接触して二人ともリタイア。赤と白に彩られた2台のマクラーレンの車体はコースから運び出された。そして最後まで粘った鈴木亜久里が3位となってシャンパンファイト。
遠き秋の日の鈴鹿。
2021年 温暖化や、エネルギー危機が議論される中、最後と決めたシーズン、HONDAは王座を奪還した。